詩忘(しわす)/
かんな
幕開けに
ことばを持たずに臨みたい
髪を切って女という味を色濃くしたなら
フリックで弾いた間奏で涙をながして
愛をいただく年の瀬に助走する
底には濁りがある
ひとさじ掬ってわたしを飲み干し
ちらちらと冬をながし入れ
染まりくる歳月の
エンドロールに唇をきる
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