Miz 12/深水遊脚
 
を信じていないんだな。」
「…………」
「詳細なデータが俺に来るようにしてくれたことは感謝する。あとは俺なりに信じることで、味方としての関係を築いて行く。」

春江の表情が自嘲に歪んだ。自分の考えを皆と共有しない理由はいろいろあるのだろう。

「味方を信じない者が味方との信頼関係を築くお膳立てをするのは滑稽だ。そう思っているでしょ。」
「よくそんな底意地の悪い台詞考え付くな。思ってねえよ。」

とぼけたが、似たようなことは考えていた。

「あなたなりに信じること、頑張りなさい。」
「おう。」
「……なんて突き放すほど私は冷たくないわ。いま真水さんが直面している問題は何?」
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