Miz 12/深水遊脚
それはこちらの正義が間違っているという高次元の意識体の意思なの。それでも、誰かが保証してくれなくても、私たちはちゃんと考えて、軽々しく相対主義を主張して誰かに結論を任せるのではなく、考えた結論としての正義を実現しなければならない。」
「……そうでないと、戦えないものな。」
辛うじてそれだけ呟いた。ここを去っていった様々な人間の顔が浮かんだ。
「真水さんの能力はデクレッシェンド。戦う相手の能力を減退させ、ゼロにすることもある。相手の特殊能力が回復するとは限らない。そんな力よね。政志のスカウトの報告を聞いたときからずっと考えているの。これは世界が特殊能力者の存在をもう望んでいないというメ
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