ひとときのやすらぎ/生田 稔
 
ひとときのやすらぎ

おとなえば、一人の女人ありて
吾ら夫婦温かくもてなす
いつも、折にふれ
訪ねゆきて慰めらる

自動車の事故も
息子のふしまつも
その方の温情に、慰めらる
今日も居られるか
電話すれど、居られず

妻は小説を読むことにした
わたしは、そのことをこの篇にこめ
そして、ノートを閉ず。

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