ペディキュア/
ガト
足の爪に
塗っておいた海が
夏のどこかへちぎれて消えた
地図の上をなぞる指が
コーヒーの匂いをたどって
最果ての島に着く
ふと顔を上げれば
見慣れた街並み
寝過ごした朝のような喪失感の中
改札を抜けて冬の雑踏に溶け込んでいく
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