初対面のふり/深水遊脚
 
達が何人かの女子にバイ菌扱いされていたおかげでクラスの女子にあまりいい印象を持っていなかった。

「久しぶりだね、佐藤洋くん。」

ひきつった顔で絞り出すようにそれだけ言った。この仕事をしている姿を知り合いに見せたくはないだろうし、ましてその知り合いが高校のときのクラスで下にみていた、親しくもなんともない男子となれば、ひきつるのは自然。屈辱すら感じているかもしれない。

「1回なら無料でチェンジもできるけど、どうする?」
「いいよ。2時間コースでお願い。」

彼女はお店に伝えた。動揺をみせないポーズが却ってぎこちなさを醸し出していた。とりあえず目につくものについて話して間を持たせ
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