蛍光灯がきれて買いに行く日/
浅見 豊
れ(笑っている)
車のキーをつかんで玄関を出る
晴れた日には
(あの静かな影の中で
僕らは互いに川の夢を見ていた
こと こと と
晴れた日
あのような静かな影の中で
生き物たちはひっそりと出会い
そうしてわかれてゆくのだろう
それから
僕らひとりひとりの生きている時間)
よく晴れた日には
光がまぶしい
ひとり玄関を出る
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