ハ長調を奏でる波長/凍月
それは
決して重い訳では無いが
無視できる軽さではないくらい
時計の針みたいに
三片の金属は回る
手のひらに乗るこれが、僕の心だ
「どうしようもなく君が好き」
と言える程の思いは僕には無くて
そうあるべきと いくら考えても
「ある程度は君が好き」
から先には進めなくて
それでも確かに想いは在った
小さな感情だから僕は
それを隠す事が出来た
2/3が一片の核心を収める鞘になる
しかし気付けばロックは外れ
其の想いは仄かでも硬く
カシャンと飛び出しては
僕の胸を刺す
痛いんだ
君の事を考えていると、いつも
いつしか時間は
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