聖夜の空に 〜’04 12/24 @ Sibuya〜/
服部 剛
た人の
手のぬくもりをまさぐるように
コートのポケットに手を入れると
一本のマッチが小さい箱の中で
しきりに からから 鳴っている
ふと 足音と会話の渦が消えた
人波の中心で足を止め
僕は白い吐息を地面にこぼす
おぼろな瞳で見上げた空には
いつか吊るした靴下(くつした)があり
ほの赤いハートが いつまでも 透けている
* 詩学 ’05 7月号 投稿欄(一次予選通過作品)
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