遠くの/小宮
 


勝手につないだ赤い糸 なんてね
はた迷惑にもほどがある


大人になって知った絶望は
どこまでも広がる灰の色
すべてを無意味にさせるよ
黒の闇になって
私を包み込んでもくれない


ああ 幸せはひとつじゃないのに
私はそれしかほしくない


何本 ホームで電車を見送っても
君の降りる駅はここじゃない
そんな気がずっとしてるのに
頬を透き通らせたまま


帰り道を忘れていたい
もう少し



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