パズル/
あおい満月
夜が皮を剥いで、
真っ赤な朝を迎えたような傷が、
手のひらに滲んでいる。
あなたは見えないナイフを手に私を傷つけた。
けれど、
ナイフを持たせたのは私だった。
私は鏡のなかの私に刺された。
*
(かかわり合いたくない)
かたくなに扉を閉ざした、
私というあなたは、
夢の鞘に閉じこもって幻想を浴む。
たとえ犠牲を孕んでも、
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