庭/
鷲田
青い欲望が自己の目的
生きることは自らのためか
赤いリンゴを食す
腹の底から来る欲求に
君が微笑むのは
昇る太陽のためか
他者の欲望に
自らの欲求が渇き始めれば
新芽は瑞々しさを取り戻す
僕らの視野には
緑の庭と淡い影があり
そこには言葉は無く
何もない空間が
独りで呼吸する
明日に吹く風は
心の中と雲の上
韻律に奏でれば
僕の意志は
君の笑顔になる
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