悲しみの透明なあり方/あおば
これならば私にも書ける
と思ったほど技巧のない素朴で具体的な表現そのものであった
そして、こっそりと書き出し、10何年後にあの世に行った
このことを知っているのは私だけで、いつか、法事の時にでもごく親しい人に配ろうと思いながら10年が過ぎた
大岡信展が世田谷文学館で開催されているから、母の供養もかねて出かけようかと思っていたので、このタイトルは少々厳しいところを突いていて
透明感に乏しい母とその幼馴染の歌は中空に漂うしかないのだろうか
それともそれらを読んだ子の私が負うべきなのだろうか
いつか、透明な詩を書く人が私の言葉は雑音に満ちていて、言葉から泡出すようにぶつぶつとノイズが放出し続けていて、多様なイメージが読み取れると、上手に言い繕ってくれたのを思い出す
地名論の彼の朗読でも聞きなおし、気持ちを若くして鈍い感受性を鋭くして透明感を育てなければならないなと書きながら思っている
初出「即興ゴルコンダ(仮)」
http://golconda.bbs.fc2.com/
タイトルは、はかいしさん。
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