景色/鷲田
海は空の青と同じ色だから
互いに永遠を約束している
友人のよう
砂はその輝きを
助けるかのように
輝く未来を一握りの宝石へと
姿を変える
波が押し寄せ
砂場は呼吸する
まるで心臓の音が
脈打つかのように
定期的な間隔で
海は太陽を水平線の彼方に隠した
明るさがこれ以上必要ないと応えながら
私の心はというと
平静
人間というのは
意図しない、自然の存在だと
彼等は教えてくれるから
そして同化する
景色の中に
一枚の写真は
自然の絶対性が
人間のつまらぬ欲望の存在を
消化する瞬間を描き
私は自然へと帰途していた
戻る 編 削 Point(1)