樹ノ声 /
服部 剛
にょきにょきと…背丈がのびる
パキラの樹は、天井にふれ
窮屈そうに
緑の背骨を曲げている
――私ハモット大キク…ノビタイ
音の無いパキラの声は、不思議なほど
対面する私に内蔵された
一枚の
心響板を…震わせる
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