あなた達の幸せを願う/小川麻由美
ベッドの上を
痺れた四肢で
這いずり回る
時間は進んでいるようだ
カチカチとなる時計
この音が私の命を蝕む
私の寿命は短いと
悪びれもせず言い放たれた
怒りの感情はなかった
何故か 怒りの感情はなかった
私の心を踏みにじる者がいた
底に犬の便が付いた靴でもって
怒りの感情が湧いた
何故か 怒りの感情が湧いた
詩って何だろう
詩作の衝動
私を落胆させる封筒を
2通持っている
主治医さん 早くない?
私は混濁した意識の中 徘徊した
病院の日でもないのに
病院へ行こうとした
タクシーで行こうとした
私はあなただと認識出来なかった
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