さよならを言うつもりはない/北大路京介
 
孤独な猫だった
丸焼けの鳩だった
まわらない風ぐるま

一等星へ続く坂道を
駆け上がってく自転車 ふたり乗り
後輪ナットにハブステップ 君は立ち乗り

スカイツリーはバベルの塔じゃない
さよならを言うつもりはない
黒ずんでる涙が怖い雨になっても


  満月の夜から欠けていく花
   その名前を知ってるけど黙ってるよ


さよならを言うつもりはない
さよならを言うつもりはない
穴だらけの心が怖い夢になっても

孤独な猫だった

孤独な猫だった

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