いちばん/アンテ
 

自信家なわけじゃない
ただ
たぶん大丈夫
って予感は当たったし
きっとうまくいく
って根拠もなく信じて生きてきた
あの頃には
もうもどれない

昔むかし
あるところに
王子様がいました
傷心の旅のとちゅう
通りがかった村の小娘と結ばれて
地位も財産もすてて
いつまでもしあわせに暮らしました
とさ

いやいやいや
小娘おそるべし鈍感力

虎の巻でも落ちてないかな
なんてバカだった
あいつの過去なんかのぞき見たむくいだ
あんなにかわいくて
なんでも持ってる娘
だったなんて知らなかった
わたしはわたし
だとか
はるか彼方の
夢のまた夢

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