未来へ/あおい満月
 
目を開いて感じてください。
同じことばは二度と書けない私の
たったひとつのことばを。
目を閉じて委ねてください。
私のなか流れる赤いあたたかな雨の流れに。
いつわりのない音しかあなたの耳には届かない。

だから私は、
身体中でことばを紡ぐ。
魂を絞りきって。
いつか心に焼きつけた傷が疼く。
けれど、
吹きすさぶ嵐のなかであなたを呼ぶ。

愛し合う
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