痛い思考〜神秘と現実/朝焼彩茜色
剥ぎたい
もしくは
突破したい
この皮を削ぎ落として生まれ変わりたいくらい
直立不動に酔いたい
頼もしかった諸刃を振り回していた鏡の世界に
会いたい
名月の度に神秘を喰っていた自分に会いたい
流れて程よく大河に合流した人魚は海へゆくのを
躊躇の群れに尋ねる
応答の渦潮は作業の手を休めずに嵐を喰って怒鳴り
裂けてゆく
どこでどう裂けようとどちらにしろ正しい
後悔もまた後悔としか生きてゆけなくとも
名月への梯子がかかる今を 自然の守護神と打ち合わせする
逃避と否定と無関心と傍観と諦めが克己の鍵
見つめてやるんだ
向かい合ってやるんだ
こんな生き方をしてきた鏡の世界のかわいこちゃんを
言い訳がまだ吐き出せないで血液が色褪せそうだ
摩訶不思議を感じる 何度目の止めか もがきを見つめる一寸先の自分
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