『薔薇巡礼』/川村 透
 
ダリだ。デリダ。
ドウゥービーなビラ。
ダァァービーな旗手。
首なし騎馬武者その首の代わりに巨大な血濡れの薔薇の首かかかっと、
登る上げ馬、僕は視る。身をぶるぶると薔薇の汗、汗血馬汗ぶるると、
僕の頬打つ顔をしかめて頂きを視る、んんんん薔薇の若武者緋おどし


それは君だった、
それは君だった、
登る薔薇、
薔薇巡礼


ぃぃぃぃぃぃィィィィンンンンンン、ブ。


陸路抜け海図くらえ九鬼のマチネ、ポエティックな海、薔薇、浜薔薇、千鳥薔薇
日本丸砲門開けいや、あ赤身の肉花咲く答志島渡り水軍総帥九鬼嘉隆村上の韻の
島の志摩の死びと首長竜の裔の子の首落ちる薔薇花弁
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