雪原/
あおい満月
ししゅう、
死臭を漂わせることばを、
書いてみたいと、
手を伸ばしたそこは
暗闇が続いていた。
私たちは一列になって、
暗く狭い一本道を歩いた。
誰一人声を出すものはいなかった。
熱風が吹いていた。
熱い雨が頬を叩いた。
暗く狭い道の向こうに
白い光が射し込んだ。
(地上だ)
そう思った瞬間
誰もが急ぎ足に
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