階段/あおい満月
 
わる。
だから私は、
誰も求めない。
そうあの人は言っていた。
透明な味の水が欲しい。
求めないものほど
無になればいい。
あの人は空になった、
届かない永遠のヘブン。
いつかあの海にくちづけしよう。
想いは還っていくから。
もしも、
風は海に還るものならば。

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いつの間にか眠っていた。
終わらないことばの階段は、
たかたかたかたか、
終わらない地の果てを降りていく。
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