階段/
あおい満月
脂ぎった唇を
払拭するために、
ことばを書くのなら、
極上の肉を喰らった味も
記憶の底に埋葬することになる。
まだ、
辛くしょっぱい
味の残る舌の細胞の奥から、
この感じを書いてくれと、
時雨が聴こえる。
*
いつも私は、
空腹なのか。
帰宅途中にコンビニで
一つの惣菜とお茶を買い、
車中で食
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