バスタブ/あおい満月
私の目に、
迸る閃光が飛び込んでくる。
その人は、
腕から、
指から、
目から、
髪の毛一本一本にいたるまで
揺るがない何かを放っている。
(触れてはいけない)
警報が鳴るけれど
私は近づかすにはいられない。
昨夜、
全身を感電して
死んでいく女の夢を見た。
深夜の台所は、
薄明かりのしたで
びりびり震えている。
迸る閃光が、
私を抱きに、
パソコンの画面から手を伸ばす。
私は促されるまま
ゆっくりとバスタブに消えていく。
水面が光を帯びて
閃光は閃光と肩をぶつかりあう。
私の産毛が波立ち
目から青い閃光を放つ。
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