同じ月/
あおい満月
誰も言わなかったことがある。
私を食べたいと。
けれどもあの、
煙草で黄ばんだ刃は
少しずつ私の頭に浸透した。
そうして私に似合わない
眼鏡を掛けさせ、
どこにでもある
街路を歩ませた。
更には私の前髪を掴み
後ろで縛り、
眉を剃り落とし、
人形をつくりあげた。
あの五畳の空間で
私たちは、
間接的な「愛」を、
愛と呼べるのかわからないものをしゃぶ
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