或る米軍少佐の終戦回顧録/りゅうのあくび
原爆が広島と長崎に落ちて
いつのまに真夏の最中
戦争が終わり
港街には帰還兵と
占領軍の兵士があふれていた
マッカーサー元帥の命令で
英語が出来てレポートが書ける
反骨精神があり眼と目で
話すことが出来る人物を
日本で見つけようとしていた
本当の戦争犯罪は何処にあるのか
戦争が仕事である世界があるとしたら
民衆の命を戦いで守る仕事がある
戦いとは勝ち負けであったとしても
本当の真実は神々でさえ
知りはしないのかもしれない
真実が知りたいのだ
まだ民衆の耳の中では
ラジオの玉音放送で
戦争の無条件降伏による
報せが流れていた
誰が戦争を始めたのか
[次のページ]
[グループ]
戻る 編 削 Point(6)