挽歌/……とある蛙
 
梅雨空の悲鳴
私の空はやけに立て付けが悪い
私は有無を言わさず空を閉じる
天国など空から見えるわけもなく
ただひたすら空は鈍色だ
君がどの辺(あたり)に上ってゆくのか
風が吹いている
ダダ漏れのシャワーのような雨が
風に吹かれ、スカートのように舞い上がり
雨粒もまき散らす
水から上がったばかりの小動物のように
雨粒は勝手気ままな方向に飛び散る

あるいは過ぎし日のスタンプ使用済みの郵便切手
封筒の中身はよくは知らない
が、そこには確かに中身がある
うまく封が切れずにそのまま震えている
発送前からやり直してくれ
きっとうまくやれるからさ
封筒の中にたくさん詰まっ
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