このたび、甘夏をはじめました。/たにがわR
 
甘夏をはじめましたというメールには青い空ごと添付されてた

そう、朔という本日にからまわり、ゼロ円ひとつスマイルを買う

そのたびは桜のなかに包まれて墨をひとつぶ遠い約束

このたびは桜の別れに立ち会うと炭酸ジュース夏へ向けてる

このたびはとはじめる手紙に少しだけ罫線触れてる君の文字とは

さんかくの窓をあけると夏になり、きみの鎖骨の角度だったね

咲かないとおもったサクラの真下には、きのう殺したわたしの思いが
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