長い 長い 坂の上には。/元親 ミッド
 
長い 長い 坂の上には
 
青い 青い 春の空があった。
 
坂の上の様子は見えないけれど
 
それまで切らしていた呼吸の事も忘れて
 
最後の数段を登りきる。
 
 
 
 
坂の上には、何があるのか。
 
そんな事を知るためにこの坂を登ってきたわけじゃないけど
 
登りきった坂の上には
 
舗装された道路と、閑静な住宅街
 
かろうじて絡まってない電線が風に揺れていて
 
路線バスが一台通り過ぎ
 
ただのありふれた日常があった。
 
 
 
 

明日のことは誰にもわからないけれど
 
絶対にいい日だろと
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