15さいとまっどはったー/楽歌
あたしじゃなくて、せかいの方だということを確かめたくて、吐き
続けたため息にはほど遠いけれど、決して少なくはないつもりの帽子の中からお気
に入りの一つを被りながら真夜中にキスをする。
小さく足が震えているのはたぶん、伸ばしすぎたつま先のせいだけではないし、そ
のあとで飲み干したコーヒーだって苦いままだから、あたしはやっぱりまともだわ
、なんてほっとしたのだけれどあたしの中にはまだ違和感が残ったままで、指先で
またいぢりたくなるから、やっぱり、明日せかいは終わればいい。
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