往路/
山犬切
日射しは敗北で
日々は屈辱的な弛緩で
時がたつことと年をとること
変わっていくことが
一体に世界をなしていたころは
もはや遠い記憶なのか
今私は後ろ向きに前進している
足りないのではなく
余っているので
最新の今日
死は目指すべき所
やがて詩はあふれる
復路にて
そして人は現在
暑い朝の中を歩いていた
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