地球内生命体/小川麻由美
 
この世を渡り歩くには
涙は欠かせない存在
広大なこの世に対して
涙の粒はあまりに小さ過ぎる
この小ささであの広大さに
対峙するには どうしたらいいのか

悲しみ 喜び 絶望 歓喜 不条理
不条理ゆえの涙 これは厄介だ
広大なこの世の不条理に
ちっぽけな涙 どうすればいいのか
打ちひしがれて倒れ込んでしまう
倒れては立ち 倒れては立ち 繰り返す

残された血管は後いくつだろう

私は涙について一つ言える
この世で涙する場面は多過ぎる
思いのたけを全て涙にしたら
地球がいくらあっても足りない
今くらいの涙の小ささが
この地球には丁度いいのだろう

地球内生命体の私の言葉を
発見してくれる生命体は
いるのだろうか 
微力ながらも 強く
居ると願うしかない
図り知れない孤独と慈しみの中で
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