guruguru/亜樹
日本語は罵倒語の少ない言語、だというが
今も私の内をぐるぐると
巡り巡って血肉となった
汚い、汚い、言葉の数を
数えてみたならそんなこと
きっと言えぬに違いない。
生まれついての不器量に
せめて優しい人間に
なりたいと思ってつぐんだ言葉が
今となっては私の手。
カタカタと音を立てたたくキーボードの
よどみない旋律が
爪の先まで満ちた悪意を
手渡す相手を探しています。
自らを『レイチョウルイ』だなんて
大層な名前を付けた、その理由を
探し出すことがこんなに難しい。
それならいっそなんにもかもを投げ出して
ケダモノのように唸ってみたい。
けれどもあまりに短い爪、
貧弱な牙
ぐるぐるがるぐる
なりそこないの咆哮
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