扉/
服部 剛
遠い異国のサクラダファミリア
風変りな教会・巨大な獣(けもの)
ガウディの亡き後――今も尚
残された人々の手で創られているという
建物は、ひとりの生きものかもしれぬ
一人ひとりの人間は、歩く建物かもしれぬ
永遠の未完、へ向けて
私という作品は
日々、何者かに彫られ…
もしくはつけ加えられ…
*
いつの日か――私の心の聖堂は
ぎぎぃ…と重い扉を開き
深遠の暗闇へ、旅人を誘(いざな)う
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