わかりやすい詩/高濱
概念、
私からつねに対極にはばたくものよ。
しかし私は、
あの斥力に呪われた手筈がないならば、
ひとときとして、
存続することは叶わないだろう。
思考をすることが悪であるとは限らない。
尤も、思考に耐え得るほどに精神をみとどめるのは、
依然としてそこにある物象の愉悦を、過ぎ去るものとして手放す程に難しい。
私は、投薬によって抑制されてはいるが、
放縦な美しさと謂うものが実存をするなら、それを庇護する。
社会の敵として。
私たちを
敬虔且つ科学的な成果である以前に、
ひとりの存在として観留めてもらいたい。
私が私であると言う自明は、
戸籍謄本の
氏名
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