コーヒー色の夜/
石田とわ
かなしみはいつだって
握りつぶされた
缶コーヒー
むけられた怒りは
やり切れなさと
くやしさの色をにじませ
どんな言葉も気やすめや
おためごがしにしかならず
結局、なんの役にも
立ちはしない
ただ黙って見つめるしか
しようがないじゃないか
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