ignoble/opus
 
う死ぬかなとか
思ってたら
何か手術上手くいって
「くたばり損ねたな」
とか息子が嫌味言ってきて
ふざけんなって思ったんだけど
息子の隣には
孫が3人いて

娘は45歳の時に
挙げられなかったからって
バカ義息子が
挙式を用意して
孫のミヨちゃん(天使)の
子供(つまり俺のひ孫)の
サチコがブライズメイドをやって
そんで、
「お父さん有難う」
とか言うから
「気持ち悪いよ、今更」
とか言いながら
泣いちゃって
君も泣いてて
僕は本当によかったんだって

僕は君が先に
死ぬとは思わなくて
何だか辛くて
やる気が出なくて、
息子が月1でやって来て
「ほっとけ」って
「好きでやってんだ」って

庭には
大きな桜の木が生えている
今年も綺麗に咲いて
庭に花弁を散らしている
何枚かを拾い
湯呑の水の上に浮かべ
それを君の横に飾る

君は笑っている
だから、
僕も笑う



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