Home/服部 剛
集まって来る…不思議な磁力に吸い寄せられて
それぞれの日々の荷物は何処かに置いて、渋谷
駅のhomeを下りて、改札を抜け、宮益の坂
を上った途中の路地の地下室へ
それぞれの笑顔
それぞれの声
それぞれのハートを結集して
home home we are home
ここは無数の言葉をとろ火で煮込む一つの竃(かまど)…
僕等の胸の奥底にいつしか燻(くすぶ)っていたマグマの
目覚める地底の歌よ――今宵、自らの存在に疼
く地響きに、耳を澄まして
春を待つ、夜の路上に立つ僕等は
ふたたび歩き出すだろう
今迄とは何かが違う、物語の日々へ
戻る 編 削 Point(6)