息子の教育/服部 剛
出先の喫茶店で「童心」がお題の
コラムを書いてから、自宅のママに電話した。
――じゃあ、読むよ。
――今、周に聞かせるからちょっと待って。
ママが携帯電話の音量をあげてから
できたてほやほやのコラムを朗読するや否や
受話器越しに、鈴鳴りの笑い声が転がった。
染色体が一本多いので、3才でも
あーとかうーしか言わない周にも
(何か)が伝わっているらしい…
詩人という少々変わったパパではあるが
時折朗読なんぞで伝授しようと、思うのだ。
言葉の裏にあるものを
戻る 編 削 Point(13)