審判/
浩一
わたしの知らない何処かで
わたしのことが決められていた。
異議申し立てをしようにも
誰に
あるいはどんな組織に
異議を申し立てればよいのか
ついぞ分からなかった。
第一
わたしは
わたしについて、
いったい何がいつ決められているのか
その内容をさえも 日付さえも
知る由もなかった。
ただ
確かなことは
確実に
わたしの知らない何処かで
わたしのことが決められていた
と
いうことだけであった。
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