星が降った聖夜/くみ
……雪かな?)
午後から灰色になっていた空からは霰か雪か分からない物が沢山降ってきていた。
あれから何年経過したのだろうか。
教会のクリスマスミサに、何でもない顔をして行けれる位には大人になったつもりだし、あの頃は甘えっぱなしの子供だったが少しは彼を支えられるようにと気を使う事も出来る。
クリスマスに天の川を見せてくれた彼は、あの頃より背も伸び、少しだけ笑顔が柔らかくなった。
繋がれっぱなしだった手も今は自分が先に手を繋ぐ。
次は本当の星を見せてくれないかなと期待しつつ。
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