理科の先生の「あだ名」の思い出/木葉 揺
に「ゴリ」と。何日かして、穏やかだが何か憂いが漂うゴリが教室に入ってきました。静かにゴリは話し始めました。
「中村先生にも『どうしたんですか、元気ないですよ』言われてんな。今日もな、ガンバロウ思って・・・来てんけどな・・・・・・・何やこれ。」
私はその絶妙のタイミングを忘れません。「ゴリ」と書かれた札をかざした哀愁に満ちたゴリの表情・・・クラスの誰一人として凝視することはできませんでした。
このように書いてると、たいへん楽しいクラスだったように感じますが、実際は8クラス中、最も地味でした。合唱コンクールでは、ヤンキーっぽい子たちが急に団結して、見事な合唱を披露したクラスもあったのに対し
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