理科の先生の「あだ名」の思い出/木葉 揺
 
学校で習う言葉が専門性を増すごとに印象深くなるのは、マニアックな人間だけだろうか。
小学、中学、高校・・・と、だんだん馴染みのない言葉が増えてきます。また、それに比例するかのように先生の個性が強くなってくる。専門的な用語が流れるか根付くかは、実は先生の個性ではないかと思います。
 私が高校一年のクラスでは、「リダクション」という言葉がブームを巻き起こしました。他人が聞けばおもしろくもなんともない言葉が流行ったのは言うまでもなく、その時の生物の先生の言い方がおかしかったからでしょう。先生は覚えて欲しい言葉に力がこもります。特に理科の先生は研究者肌で、普段黙々としてるのに急に特に好きな部分になると
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