いつか/瑞海
ずっと前から
大きな壁があって
私は背が小さいから
ジャンプしてもなかなか届かなくて
今はそれをも超えるような
大きな声が欲しくて
気持ちを伝える勇気が欲しくて
どうも上手くいかないみたいで
まだ怖いみたいで
あなたと99回と行った海を
全部覚えています
春の昼も 夏の夜も 秋の朝も
冬は寒いから
行かなかったですね
一つ一つ思い出して
全部全部抱きしめて
この素敵な気持ち
何と言うんでしょうか
分からなくて もどかしくて
キラキラしたのを
早くあなたに伝えたくて
100個目のガラスの欠片を
海に流して
遠くのあなたに
とどけ 届け
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