海と星/
阿ト理恵
とがあったら、すぐ、ここだな、とわからないような、この景色ですが、おねがいですから、おいそぎにならないで、ハッピーエンドをもたらす翡翠のような光が放つ太陽が沈んだそのいっしゅんのためだけに、この場所で待ち続けてください。たとえ、ひかりをのぞめなくても、そのあとの夜空には、美しい星がまたたいていました、と手紙をかいていただきたいのです。宛先は、みえないけれど、この景色のなかにいる愛しいいきものたち
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