海の終焉/瑞海
愛するあなたの骸を葬る墓を
あなたの好きだった海の前に
魂が抜けていると
どうも軽くなっているようで
身体までも天に昇っていくかと
思い 抱きしめました
せっせと穴を掘ります
あなたの大事にしていた本や
髪飾りや着物を一緒に入れて
骸拾いと呼ばれていたが
もうそれも終わりだと思う
真白の顔に雨があたるから
傘を差し出したら
ありがとう
が聞こえた気がして
涙止まず 雨も止まず
もう疲れて 溜息
ああ きっと
軋んだ身体は砂になり
涙は海へ還るのです
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