誕生/Lucy
 
―ルシーの物語を読んだ時、私は十四歳だった。物語のルシーは死んでしまったので、私はルシーの続きを生きなくてはならなかった。―



     *

僕たちは何度もすれちがい
そしてとうとうめぐりあえた けれど
物語は終わらない
だからまた君を見失い
いつかどこかで見つけ出しても
あの時はこうだったのと
本当のことを話しても
あしたの君はまた違うことを言うのだろう
あれは嘘だったの あれは
錯覚だったのと
あるいはずっと変わらない心でいたことを
信じてほしい だなんて
 ハッピー バースデ―
今日生まれた僕のために
あした生まれる君のために
どこまでも
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