罰/ドクダミ五十号
私は他者を見殺しにした
殺人とかわりはしない
社会と家庭に疎遠だったなどと
言い訳は出来無いだろう
今でも四歳の記憶の
自殺したその人を夢に見る
難病と原因不明の病は
きっと罰なのだと思う
はるか昔の夢にうなされる時
裁かれているのだろう
めまいと発汗とふるえと
室内で杖に頼るなんて
先の短さを予感させて
私はやはり罪人で
罰は受けるべきなのだろうと
慰めは少なくないが
できれば贖いと直結しているを願う
例えば神は死んだか
或いは端から居ないとしても
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