採点/ドクダミ五十号
 
両手の指の十本で
一本一点合わせて十点
良くないところ探して折るよ
マイナスする度折るのです
あらまあ残りは小指一本
それも半分折って
たったの0.5点だとさ
十点満点の
それがオイラなら仕方無い
そんなオイラなのだが
0.5が良くて
愛してくれる命があるよ
なんてさいわいなのだろう
自分を嫌いながらも
それを許す
とことん自分に甘いのかもしれない
もっと自分を蔑むべきだ
他への慈しみとは別に
鏡に映った自分に「バーカ」と言ってみた
湿った大気越しの月の様な
ぼんやり色の瞳が
やがて降る涙の様な雨を予感させるのだ
小指の先に絵の具を付けて
未完成の風景画に色を重ねた
採点は止めてくれ
オイラは折った指を開いて
しげしげと手のひらをながめた
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